TOP

›

PROJECT

›

「バルコニーのいえ」―街の記憶と暮らしをつなぐ「THE GRANDUO GAKUGEIDAIGAKU」フェイスネットワークと建築家・永山祐子氏が手がける、光と風、緑、そして学芸大学の街の気配を日常に取り込む住まい

Interview

「バルコニーのいえ」―街の記憶と暮らしをつなぐ「THE GRANDUO GAKUGEIDAIGAKU」フェイスネットワークと建築家・永山祐子氏が手がける、光と風、緑、そして学芸大学の街の気配を日常に取り込む住まい

株式会社フェイスネットワーク

2026/9/1 10:27

「バルコニーのいえ」―街の記憶と暮らしをつなぐ「THE GRANDUO GAKUGEIDAIGAKU」フェイスネットワークと建築家・永山祐子氏が手がける、光と風、緑、そして学芸大学の街の気配を日常に取り込む住まい

不動産PR HUBコメント

フェイスネットワークは2026年8月28日、東京都目黒区鷹番に完成した「THE GRANDUO GAKUGEIDAIGAKU」のメディア向け発表会を開催した。不動産PRHUBでも本発表会に参加させていただいたので当日の内容とプロジェクト、コンセプトについてまとめていく。

本プロジェクトは 東急東横線「学芸大学」駅から徒歩3分。駅前から続く商店街の一角に誕生した同物件は、店舗と住居からなる複合建築だ。
設計・監理を手がけたのは、東急歌舞伎町タワーやドバイ国際博覧会日本館など、国内外で数多くの建築を手がけてきた建築家・永山祐子氏。モデルルームスタイリングには、THE GRANDUOシリーズを多数手がけてきたクリエイティブディレクター・小西亜希子氏を迎えた。

発表会では、プロジェクト開発担当のフェイスネットワーク 久野執行役員から土地取得にまつわるエピソードや開発背景が語られたほか、永山氏と小西氏によるクロストークも実施された。

「バルコニーのいえ」というコンセプトは、どのように生まれたのか。

土地の記憶を受け継ぎながら、学芸大学という街の魅力を暮らしの中へ取り込もうとしたプロジェクトの背景を追った。

城南三区を中心に約330棟。フェイスネットワークが手がける「THE GRANDUO」

フェイスネットワークは、世田谷区・渋谷区・目黒区のいわゆる「城南三区」を中心に、土地の仕入れから設計・施工、賃貸管理、販売までをワンストップで手がける不動産デベロッパーだ。2026年に創業25周年を迎え、これまで同エリアを中心に約330棟を開発してきた。

なかでも「THE GRANDUO」は、時代に左右されない“本物”の資産価値を追求する高級賃貸レジデンスシリーズ。その11号物件として2026年8月7日に竣工したのが、「THE GRANDUO GAKUGEIDAIGAKU」である。

「学芸大学にふさわしい建物を」―土地取得から始まった地主との対話

このプロジェクトを語るうえで欠かせないのが、土地取得時のエピソードだ。
フェイスネットワーク 執行役員の久野氏が話す。

この土地を長年所有していたのは、明治末期頃から代々この地で暮らしてきた地主の方だったが 土地の売却にあたり、示されたのは「学芸大学にふさわしい建物をつくってくれるデベロッパーであること」という条件だったという。

フェイスネットワークは面談に臨み、これまでの開発実績だけではなく、自社のものづくりに対する姿勢や開発コンセプトを丁寧にプレゼンしていった。そうした考え方が評価され、本事業用地を任せてもらえることにつながった。

さらに地主の方からは、長年暮らしてきた家の庭にあった樹木を、新しい建物にも残してほしいという要望が寄せられた。その思いを受け、敷地内には当時の樹木を約5本残している。

新しい建物をつくる一方で、その場所に積み重なってきた記憶まで消してしまうのではなく、次の建築へと受け継いでいく。今回のプロジェクトには、フェイスネットワークが城南三区で開発を続ける中で大切にしてきた「地域に根差した開発」という考え方が色濃く表れている。

「クールな学芸大学には、日本で一番クールな建築家を」

設計がスタートした2024年春頃、学芸大学はグローバルカルチャーメディア「Time Out」が発表した「世界で最もクールな街」のランキングに、日本から唯一選出された。

そこでフェイスネットワーク社内では、「クールな学芸大学でプロジェクトをつくるのであれば、日本で一番クールな建築家にお願いしよう」という議論が持ち上がったという。白羽の矢が立ったのが、建築家・永山祐子氏だった。

商店街に向かって目指すのではなく、“守られながら”暮らす

依頼をうけた 永山氏が初めて現地を訪れた際、強く印象に残ったのが「商店街のど真ん中」という立地だった。

駅から歩いてわずか数分。店舗が連なり、人々が行き交う。その街のエネルギーを遮断して住宅をつくるのではなく、暮らしの中へ緩やかに取り込めないか。

そこから生まれたのが、「バルコニーのいえ」というコンセプトだった。

「商店街に向かって目指すのではなく、少し開きながらも、ここを守られている状態をつくることが、この場所らしい住み方なのではないかと思った」永山氏はそう振り返る。

街のにぎわいが外から少し聞こえてくる。
光や風が入り込み、窓の向こうには緑や街の風景が広がっている。
室内でありながら、まるで大きなバルコニーの中で
生活しているような感覚――。

学芸大学の街そのものを暮らしの一部として楽しむ住まいとして、「バルコニーのいえ」の設計が進められた。

RC造で「バルコニーのような軽やかさ」をどう実現するか

一方、「バルコニーのような空間」をRC造の集合住宅として実現するには、構造上の工夫が必要だった。

一般的なRC造のマンションは、壁によって構造を支えるため、どうしても閉じた印象になりやすい。

そこで本物件では、建物中央部に大きな「構造コア」を集約。そこから床をキャンチレバー状に張り出し、部分的に細い鉄柱で支える構造を採用した。これにより、外周部には180度にわたって水平窓が連続する、RC造では珍しい開放的な空間が生まれている。

全5戸の住戸はそれぞれ異なる方向へ開き、同じ建物の中でありながら、住戸ごとに異なる街との関係性をつくり出している。

画像は THE GRANDUO GAKUGEIDAIGAKUホームページより

家具職人に型枠を依頼。商店街の「顔」となる曲線

外観でも象徴的なのが、建物コーナー部分を描く大きなアールだ。

外壁には、木片を固めたOSBボードをコンクリートの型枠として使用し、通常のRC造とは異なる独特の表情を生み出した。しかし、平面のOSBボードを美しい曲面へ加工することは難しく、一般的な型枠業者では対応できなかったという。

そこでプロジェクトチームが依頼したのが、家具メーカーだった。

家具職人の加工技術を活用した特注型枠を製作し、施工を担当した岩本組と初期段階から検討を重ねることで、現在の滑らかな曲面を実現した。

駅から商店街を歩いてくると、道が折れる地点で最初に目に入るこの曲面。

永山氏にとって、このアールは単なるデザインではなく、建物が学芸大学の「街の顔」になるための重要な要素だったという。

建築を「見て、感じて」つくったインテリア

発表会では、永山氏と、THE GRANDUOシリーズのモデルルームスタイリングを手がけるクリエイティブディレクター・小西亜希子氏によるクロストークが行われた。

小西氏が初めて本物件を訪れた際、特に印象に残ったのが、2階住戸に設けられた段差や、やや低く抑えられた木毛セメント板の天井、そして腰高の壁だった。「段差や天井、腰高の壁が緩やかに空間をつなぎながら、意味を持って場を切り替えてくれる」丸柱などの構造体も含め、それぞれの要素が空間を分断するのではなく、異なる“シーン”を緩やかにつないでいることに魅力を感じたという。

これまでのTHE GRANDUOシリーズでは、ボリューム感のあるデザイン家具を用いた重厚なスタイリングも多かった。しかし今回は、「永山さんの建築を見て、感じたものをスタイリングしてほしい」というオーダーを受け、従来とは異なるアプローチを採用した。

比較的若い夫婦を居住者としてイメージしながら、再生素材やリユース品、無垢材などを取り入れ、建築そのものの軽やかさを生かした暮らしを表現している。

建築家の意図を、スタイリングが読み解く

完成したスタイリングを見た永山氏は、「瞬間的にすごく感じるものがあった」と振り返った。特に印象的だったのが、腰壁と家具との関係だ。

腰壁の高さは、立っているときには街や外部とつながりながら、ソファに座った際には身体を包み込み、安心感を生み出す高さになるよう細かく検討されている。

小西氏はその意図を読み解き、低めのソファを配置。さらに腰壁の上をギャラリーのように使い、住む人が好きなものを自由に並べられる余白として表現した。建築がつくった「暮らしの余白」を、インテリアがもう一段深く解釈する。

永山氏と小西氏のクロストークからは、建築とスタイリングが別々に存在するのではなく、互いの意図を読み解きながら一つの暮らしをつくり上げていくプロセスが垣間見えた。

都会の暮らしにおける「本当の豊かさ」とは―

THE GRANDUOシリーズが一貫して追求してきたテーマが「本当の豊かさとは何か」だ。都会の暮らしの中で、建築の力によってそれをどう実現できるか。

永山氏は、場所によって性格がまったく異なる点にこそ東京の魅力があると語る。「ヒューマンスケールの商店街のような場所が持つ雰囲気を、暮らしながら感じられることが豊かさなのではないか」。高級さそのものではなく、街の良さをどれだけ住宅に引き込み、自分なりの距離感で自由に住めるか。個人のバルコニーで自ら緑を選び、スタイリングして楽しむ体験や、住むと働くを間取りの中で自由に同居させられる柔軟性も、その豊かさの一部だという。

小西氏は「豊かさの根幹は自然の恵み」だとした上で、光の入り方や要素の組み合わせが生み出す「シーン」、心地よいと感じる瞬間を全体として見てもらえるようなスタイリングを意識していると語った。

土地の記憶から、次の街の風景へ―

地主から託された土地を新たな建物 樹木を残し、商店街のにぎわいを暮らしの中へ取り込み、街の顔となる建築をつくる。

「THE GRANDUO GAKUGEIDAIGAKU」は、一棟の高級賃貸住宅という枠を超え、その土地にあった記憶と、これから生まれる暮らしをつなぐプロジェクトとして完成した。

城南三区に特化し、土地ごとの個性と向き合いながら開発を続けてきた同社が、今後どのような形で街の風景を更新していくのか。不動産PRHUBとしても、引き続き注目していきたい。


『THE GRANDUO GAKUGEIDAIGAKU』物件概要
所在地     :東京都目黒区鷹番2丁目9番9号
アクセス    :東急東横線 学芸大学駅 徒歩3分
構造      :鉄筋コンクリート造 地上4階、地下1階建
用途      :住居・店舗
敷地面積    :434.92㎡
延床面積    :1,375.96㎡
設計・監理   :有限会社永山祐子建築設計
建築・施工   :株式会社岩本組
プロジェクト詳細:https://faithnetwork.co.jp/project/p15924/


会社概要

株式会社フェイスネットワーク
代表者:代表取締役社長 蜂谷二郎
〒151-0051 東京都渋谷区千駄ヶ谷4丁目23番5号 Daiwa千駄ヶ谷ビル
事業内容:不動産業/建設業/一級建築士事務所
城南3区にワンストップサービスで新築一棟RCマンションを提供する不動産投資支援事業を展開 開発実績:累計321棟(2026年3月期時点)、うち自社管理約2,598戸

会社HP(https://faithnetwork.co.jp/)
主要子会社
株式会社岩本組 会社HP(https://www.iwamotogumi.co.jp/)
株式会社Madre 会社HP(https://madre-style.com/)

不動産PR HUBコメント